一般不妊治療でお子さまを授かる可能性を広げましょう
お子さまを望まれるご夫婦のための一般不妊治療に関する総合ガイドです。当院では、自然妊娠に近い形で妊娠をサポートする様々な治療法をご用意しています。治療の流れから費用、日常生活での注意点まで、皆様の不安や疑問にお応えする情報を詳しくご紹介します。一人ひとりの状況や体質に合わせたオーダーメイドの治療プランで、赤ちゃんを迎える喜びへの第一歩を共に歩んでいきましょう。
窪谷レディース&ベビークリニック流山おおたかの森
一般不妊治療とは
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一般不妊治療の定義
一般不妊治療とは、体外受精などの高度生殖医療技術を用いない比較的負担の少ない不妊治療法です。自然な妊娠に近い形で妊娠を目指し、排卵のタイミングを合わせたり、排卵を促進したりする方法が中心となります。体への負担が少なく、比較的費用も抑えられるため、不妊治療の最初のステップとして多くの方が選択されています。
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特定不妊治療との違い
特定不妊治療(生殖補助医療)は、体外で受精させる体外受精や顕微授精などを指します。一般不妊治療に比べて体への負担や費用が大きくなりますが、より積極的に妊娠を目指す方法です。一般不妊治療では自然の妊娠プロセスをサポートするのに対し、特定不妊治療ではそのプロセスの一部を人工的に行います。
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治療の対象となる方々
一般不妊治療は、1年以上妊娠に至らないカップルや、女性の年齢が35歳以上で6ヶ月以上妊娠していないカップルが対象となります。また、月経不順や排卵障害がある方、精子の状態に軽度の問題がある方にも効果的な選択肢となります。基本的に大きな生殖器の異常がないカップルに適しています。
一般不妊治療の種類
タイミング法
超音波検査や頸管粘液(おりもの)、基礎体温測定などを用いて排卵日を予測し、その時期に性交渉をもつよう指導する方法です。自然な妊娠に最も近い治療法で、体への負担はほとんどありません。医師の診察により排卵のタイミングをより正確に把握することで、自然妊娠の確率を高めます。
排卵誘発法
排卵が不規則または起こりにくい女性に対して、内服薬や注射薬を用いて排卵を促す治療法です。クロミフェンやレトロゾールなどの内服薬、hMG製剤やFSH製剤などの注射薬が使用されます。薬剤により卵胞の発育を促進し、適切なタイミングでhCG注射を打つことで排卵を誘発します。
人工授精(AIH)
当院では精液をミグリス法で調整し良好な精子を集めた後に、細いカテーテルで直接子宮内に注入する方法です。精子の状態に軽度の問題がある場合や、頸管粘液の問題がある場合に有効です。排卵日に合わせて実施され、通常は痛みも少なく10分程度で終了する外来処置です。通常は4〜5回行います。
ミグリス法について
ミグリス法とは
ミグリス法は人工授精(AIH)で使用される精液調整法の一つです。調整液と精液を混合し遠心分離することなく、運動性の高い良質な精子のみを効率的に選別します。
この技術により受精能力の高い精子だけを子宮内に注入でき、自然妊娠や従来の人工授精よりも妊娠率の向上が期待できます。特に精子の質や数に軽度の問題がある場合に効果的です。
ミグリス法のメリット
  • 運動性の高い良質な精子のみを選別
  • 精子の活性化を促進する成分を含有
  • 精液中の不要な成分(白血球や死滅精子など)を除去
  • 妊娠率の向上が期待できる
当院では人工授精時にミグリス法による精液調整を実施し、妊娠率向上を目指しています。この方法は精子状態に軽度の問題がある場合や、複数回の人工授精が不成功の方にも有効です。精液の状態と患者様の状況に応じて最適な治療法をご提案します。
一般不妊治療の流れ
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初診・カウンセリング
まず不妊の原因を探るため、詳しい問診と基本的な検査を行います。これまでの妊活の経緯や基礎体温表の確認、生活習慣についてのヒアリングなどを行い、治療の方向性を決めていきます。この段階でパートナーも一緒に受診することが望ましいでしょう。
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不妊原因の検査
女性は基礎体温測定、超音波検査、血液ホルモン検査、子宮卵管造影検査などを行います。男性は精液検査が基本となります。これらの検査結果を総合的に判断し、不妊の原因を特定していきます。検査期間は通常1〜3ヶ月程度かかります。
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治療計画の作成
検査結果に基づいて、個々の状況に合った治療計画を立てます。まずはタイミング法から始め、効果が見られない場合は排卵誘発法や人工授精へと段階的に進めていくことが一般的です。年齢や不妊期間によって治療ステップの進め方は異なります。
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治療の実施と経過観察
治療を開始し、定期的な診察で経過を観察します。一般不妊治療は通常3〜6周期(3〜6ヶ月)行い、効果が見られない場合は治療内容の見直しや特定不妊治療への移行を検討します。治療中は医師との良好なコミュニケーションを維持することが大切です。
一般不妊治療の成功率
一般不妊治療の成功率は治療法によって異なります。タイミング法の1周期あたりの妊娠率は約5〜10%、排卵誘発法は約10〜15%、人工授精は約5〜10%程度です。ただし、年齢が上がるにつれて成功率は低下する傾向があります。
女性の年齢は成功率に大きく影響し、35歳未満では比較的高い成功率が期待できますが、40歳を超えると急激に低下します。また不妊の原因、治療期間、ストレスレベルなども成功率に影響を与える要因となります。一般的に6回程度の人工授精で妊娠に至らない場合は、特定不妊治療への移行を検討することが多いです。
一般不妊治療の費用と保険適用
金額が表示されない場合は、右にスクロールするとご覧いただけます。
2022年4月から一般不妊治療は保険適用となり、経済的負担が大幅に軽減されました。保険適用の条件は、正規の結婚関係にあるカップルであることと、女性の年齢が43歳未満であることです。ただし、治療内容や検査によっては保険適用外の場合もあります。
また、自治体によっては独自の助成金制度を設けています。例えば、東京都では一般不妊治療に対して年間3万円を上限に、通算2年間の助成を行っています。お住まいの自治体の公式ウェブサイトや保健センターで最新の情報を確認することをお勧めします。
一般不妊治療中の生活上の注意点
バランスの良い食事
葉酸、鉄分、ビタミン、ミネラルを多く含む食品を積極的に摂取しましょう。特に葉酸は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減少させるため、妊娠前から摂取することが推奨されています。また、カフェインやアルコールは控えめにし、適正体重の維持を心がけましょう。
適度な運動
過度な運動は避け、ウォーキングやヨガなど、ストレスを軽減する軽い運動を取り入れましょう。適度な運動は血行を促進し、ホルモンバランスを整えるのに役立ちます。ただし、治療内容によっては医師から運動制限が指示されることもあるので、必ず確認してください。
ストレス管理
不妊治療中はストレスがたまりやすいものです。瞑想、深呼吸、趣味の時間など、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。また、同じ経験をしている方々のコミュニティに参加することで、精神的な支えを得ることができます。ストレスは妊娠にも影響を与える可能性があります。
パートナーとの対話
不妊治療は夫婦で取り組む問題です。お互いの気持ちや不安を共有し、サポートし合うことが大切です。治療方針やタイミングについても十分に話し合い、二人で決断していきましょう。また、必要に応じてカウンセリングを利用することも検討してください。
一般不妊治療のQ&A
一般不妊治療はどのくらいの期間続けるべきですか?
タイミング法は約6ヶ月、人工授精は3〜6周期程度試みても妊娠しない場合、治療方針の見直しや体外受精への移行を検討することが推奨されています。ただし、年齢や不妊原因により個人差がありますので、定期的に医師と治療計画を見直すことが重要です。
治療中の仕事や旅行への影響はありますか?
一般不妊治療は通院頻度が少なく、日常生活への影響は比較的小さいです。タイミング法では排卵日前後の診察が主で、人工授精でも2〜3回程度の通院で済むことが多いです。ただし、排卵日は予測より変動することもあるため、重要な予定がある月は治療を一時休止することも検討しましょう。長期旅行や出張の際は事前に医師に相談し、スケジュール調整をしてください。
治療中に避けるべき生活習慣はありますか?
妊娠率を高めるために、男女ともに喫煙は完全に避け、女性はアルコールを控え、男性も過度な飲酒は避けましょう。カフェインは1日200mg(コーヒー約2杯分)までに制限し、ストレス軽減のため適度な運動を取り入れることが効果的です。男性は精巣温度上昇を防ぐため、長時間の入浴やサウナ、タイトな下着の着用は控えてください。
治療費の支払いや助成金の申請はどうすればよいですか?
2022年4月から一般不妊治療は保険適用となり、自己負担額は通常3割です。多くの自治体では独自の助成金制度があり、申請には①領収書原本、②治療証明書、③申請書、④振込先情報、⑤住民票等が必要です。申請期限は治療終了後60日以内が多いため、早めの準備を心がけましょう。詳細は各自治体の不妊治療助成担当窓口か公式ウェブサイトでご確認ください。